【第5回】親の家の片づけと自分史

自分史活用アドバイザーの福山たか秋(家族で考えるコト研究所主宰)です。
「親の家の片づけ」に自分史の活用をご紹介するブログの第5回目です。

前回は、自分史制作と「親の家の片づけ」を進めるための準備の仕方をご紹介しました。
今回は、その準備の段階に用意できたスケッチブックへどのように配置された物を意味づけしていくのか、ご紹介します。

この段階で今手元にあるものは、ページごとに1部屋の平面図が描かれたスケッチブック。
そして、その平面図の周辺に配置された写真(どの場所にどれくらいの物がどのような状態であるか、が分かる写真)です。

スケッチブックと写真を使いながら、お父様、お母様にインタビューすることで、写真の中の「物」に意味づけしていきます。
ここで注意すべきなのは、この作業はあくまでも自分史制作のための作業であるということ。
これを忘れると、得てして捨てるものを選別するためのインタビューになってしまうからです。

家中の写真と平面図を前にして、「親の家の片づけ」が着実に進行しているような昂揚感を感じ始めると、このインタビューでもつい張り切って、
「ここに重ねてある結婚式の引き出物のお皿、全然使っていないみたいだから、捨てようか」
という内容になってしまう恐れがあります。

こうなると今回の自分史制作と「親の家の片づけ」を行う際の目的から大いに逸れてしまいます。
今回の目的はこのブログの第2回でもご紹介したとおり、
「お父様、お母様の歩みや想いをまとめること。そして、実家に今現在ある「物」にも着目し、その「物」にもお父様とお母様の意思を語ってもらおう」
ということです。

「物」は最終的にはいずれ処分されるものなのかもしれませんが、その前に光を当てることによって、お父様とお母様の悲喜こもごもの選択や意思を感じ取ることができる「物」でもあります。

ということで、今回のインタビューの最初のコツは、
「捨てる、捨てないをお父様、お母様に問うインタビューにしない」
です。

このインタビューはゆっくりと時間をかけながら、進めることが大切です。
次回は、インタビューをさらに進める方法をご紹介します。

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家族で考えるコト研究所では「家族の課題は家族みんなで考える」をテーマに"親の家の片づけ"や"核家族の子育て"などについての情報を発信しています。ぜひご意見・ご感想をお寄せください。

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