「自分史活用マイスター」とは、自分史の特定分野においてその年に目覚ましい活動を展開されたスペシャリストに、協議会がその功績をたたえて表彰するものです。(敬称略)
2024年度
自分史ウェブサイト制作部門
松坂 智美
徳島県神山町在住でありながら、オンラインを駆使して全国の地方在住の主婦と繋がり、その人々による「自分史ウェブサイト制作事業」を展開することで主婦の社会進出を促進しています。「地方在住でも子育て中でも可能なビジネス」として、ママたちの力を活用した自分史ウェブサイト制作を追求しており今後が楽しみです。
ライススタイル部門
柳澤 史樹
これまで企業研修に自分史を取り入れ、ビジネスパーソンに人生観や幸福感について問いかける機会を創出してきました。自身も相模原にIターンし、いわゆる「半農半X」のライフスタイルを体現しながら、編集ライターとして自分史制作に取り組むほか、アートによる社会問題の啓蒙にも積極的に取り組んでいます。
ライフスタイルの構築における自分史の役割を模索し、自らも実践するその姿勢からは、今後の新たな自分史の可能性を開拓するものとして期待されます。
あなたの街の印刷ショップ部門
藤井 賢司
群馬県前橋市のデジタル印刷ショップ店長として、個人出版の領域における「自分史」ジャンルの開拓に果敢に取り組み、自分史講座を開いたり、自らも自分史を作成したりすることで自分史づくりの魅力を伝え、ショップのある地元エリア一帯に自分史をつくり印刷出版する楽しさを広げることに尽くした。
2023年度
趣味活用部門
田中 強一
長年撮り続けてきた鉄道写真とともに、思い出のエピソードや移り変わる時代の変化などを文章化し、自身の自分史と重ね合わせてブログやデジタル書籍で発信しています。この活動は、ひとつの趣味が人生を彩り、自分史を振り返る楽しみになり得ることを示しました。
博物館学自分史部門
本間 浩一
博物館学の領域で学会等で発表、論文執筆、大学で講師と専門的な取り組みをしつつ、日本各地の博物館を実際に訪問し、館長や・学芸員とも交流。その地域社会の歴史が蓄積されている地域の博物館や資料館や、企業や業界横断のミュージアムと、自分史やライフデザインのプログラムづくりを結びつけ、「自分史活用」の道を広げている。博物館学を切り口に、「自分史活用」世界を益々拡張していくことが期待される。
ライフキャリアデザイン部門
中藤 美智子
「働く×学ぶ×生きる」をテーマに、地域で自分史の自己分析機能を取り入れた「子育て中の女性向けワークショップ」を開催したり、企業で「ミドルシニア向けキャリア研修」を実施したり、大学で「キャリア設計や就活」支援にあたるなど幅広い世代のライフキャリアデザインに自分史を活用することに尽くした。
2022年度
楽しむ家系図部門
横山 秀人
自分史・家族史の中に「家系図」を取り入れることの楽しさを提唱し先祖へと遡るだけの家系図ではなく、夫婦それぞれの家族や親せきを家系図にした「家族・親せき家系図」に色やイラスト、写真を取り入れた「縁結び家系図」を提案し広めた。楽しみながらつくる家系図を通して農家の事業承継にも役立てようとするなど、次世代の育成と地域の再生も視野に置き精力的に家系図を広める活動をしている。
地域密着自分史講座部門
小倉 圭子
群馬県の前橋市や高崎市の公民館や社会福祉協議会主催の自分史講座で講師を務めたり、前橋市のコミュニケーションリビングを拠点に「一冊の自分史講座(全5回)」を開催したり、自宅を開放して自分史講座を行うなど、地域に密着した自分史講座講師として精力的に活躍し自分史を広めることに尽くした。
オンライン自分史部門
田和 真由美
コロナ禍にあっても旺盛な自分史ニーズに応え、オンラインで「人生を楽しむために活用する 超簡単!A4「プチ自分史」作成講座」を定期開催。10代~100歳までのすべてに活用できる「プチ自分史」を毎年つくることを提唱し、幅広い世代にオンラインという方法で自分史を活用するメリットと魅力を伝えた。
100人自分史部門
藤原 優子
一枚の自分史から辿る人生の軌跡を紹介することを通じて「自分らしく生きる」ことを目指す「100人と書く一枚の自分史」プロジェクトを展開し、Amazonが提供する電子書籍Kindleダイレクト・パブリッシングで定期的にマガジンを発行。電子版で発行することで書く人の励みになるこの取り組みを通じて、自分史と電子版との距離を縮め、誰もが自分の作品を出版し読んでもらえる道を開いた。
戦争体験をめぐる自分史研究部門
釋 七月子
自分史研究家として『「自分史」は語る』(晃洋書房)を上梓し、自分史定着の経緯、様々な分野での自分史の捉え方と変遷、そして自分史活用推進協議会の登場によって自分史がどのように変貌しようとしているのかを考察。特に自分史における戦争体験の継承、台湾日本語世代の自分史など新しい視点から自分史を論述し、自分史の意義と奥深さを世に示した。
2019年度
生涯学習部門
安藤 咲枝
公民館学習に自分史を取り入れて自分史講座を開催したり、生涯学習の参加者に一枚の自分史の普及を図るなど、公民館の企画と運営を手掛けてきた長年の経験をもとに、生涯学習の真髄を知り尽くした専門家ならではの経験とネットワークを活かした活動を展開。生涯学習施設における自分史の重要性を実践によって示し、明らかにすることに貢献した。
終活サポート部門
上原 房枝
葬儀会社勤務時代に一級葬祭ディレクターとして活躍した経験から、終活関連の幅広い分野に造詣を深め、セミナー活動を中心に積極的に活動を展開する上原房枝氏。特に2000年から提案する『人生ファイル』は、従来のエンディングノートとは一線を画し、更新可能で新しい情報を取り込める画期的なツールである。単なる終活のみならず「今と未来をより良く生きる」ために活用できるとして、多方面から注目を集めている。また自分史活用アドバイザーをはじめ、(株)ジーエスアイ認定グリーフサポートバディ、(社)日本HappyEnding協会プランナー、(社)日本海洋散骨協会シニアアドバイザーなどの資格を持ち、さらに資産形成分野にもチャレンジするなど、終活分野を幅広くサポートできる逸材として、日本全国から講師依頼が多い。名古屋支部でも中心的存在としてメンバーからの信頼を集めている。
物語発掘部門
馬場先 智明
世田谷にて自分史サロンを20回以上にわたって開催。「自分史はじめの一歩」をキャッチフレーズに毎回テーマを設け、「あなただけの物語」をつむぐことを推奨してきた。それを冊子『言の葉 ことのは』(自分史サロン通信)として編集制作し刊行することで、地域に眠る庶民の物語を掘り起こし、自分史作品へとつながる原稿執筆を楽しむ人を着実に増やし続けている。
下町活性化部門
山川 やえ子
深川や谷中といった東京の下町で、活動を続けられている。とくに谷中の「満天☆昭和自分史サロン」では、毎回テーマを変えて様々な分野の講師を招き、様々な分野の方々を巻き込み、自分史を楽しむ講座を続けられている。
2018年度
子ども部門
鈴木 元子
鈴木氏は、ぬくもりアルバム工房MOKOの主宰者として、チビッコを対象にした「貼るを楽しむフォトカードづくり」や、親世代を対象にした「思い出深い身近なものを使ったアルバムづくり」など、気軽に楽しく作れる自分史の世界を切り開いてきた。とりわけ、「一枚の写真からはじまる思い出づくり」をキャッチフレーズに、子どもの自分史の普及に精力的に取り組み、今日では「こどもと言えばモコ」である。
地域リーダー部門
久本 恵子
地域に根ざして、自分史を広める活動を続ける久本恵子氏。2015年から毎年1回、11月にアドバイザー認定講座を開催し、2016年1月に、「岡山自分史の会」を発足させた。以来、岡山市民会館会議室で定期的な勉強会を重ねてきている。2017年9月2日「自分史フェスティバルin岡山」の開催をリードした。久本氏が、“自分史の魅力を、「広く」「深く」知ってもらいたい”と、粘り強く地道に継続しながら行っている活動や地域のキーマンや企業を巻き込みながら、地域に新しい世界観を広めていく独自のリーダーシップは、各地域のリーダーを目指すアドバイザーにとって、手本になるだろう。
2017年度
アンバサダー部門
礒田 明子
礒田氏は2016三越フェスティバルでは全体コンセプト作りからチームをリードし、「100枚の自分史」のヒット展示企画を生み出した。また、マーケティングセンスを生かしたワークショップで24講座を展開。「家系図」、「写真」、「文章」など、次のステップにつながるヒットキーワードをあぶりだした。その後も、持ち前のネットワークの広さを生かし、所沢の団体とのコラボ認定講座の幹事を進んで立候補したり、外部団体の大会時に協議会のパンフレットを置くことを理事会に提案して実現している。また、NPO法人「育児の魔法」の代表山口ひとみさんの協議会での勉強会を実現するなど、常に外部との接点を意識し、協議会の大使(アンバサダー)活動を続けている。
ワークショップ部門
河村 庸子
河村氏は東京都渋谷区を中心に、「人間力をたがやす-自分史カフェ」を展開し、60回を超えるワークショップ開催してきた。企業研修で培った確かな経験をもとに、<「自分史」と「人間界関係」を再評価し、今に活かす!><人生を再評価し「目次」「土台」「ゴール」を見つける!>など、自分史を活用して人間力を高める斬新かつ魅力的なプログラムを次々に開発。現役~シニアの幅広い世代に対し、自分史を活用して自らの特性を把握し、自己を開発する喜びを広めることに貢献してきた。
ブックスタイル部門
小出 広子
千葉県船橋市在住の小出氏は、お話をじっくり聞いて書く「聞き書き」の自分史で、人生の意味を見出すお手伝いをするとともに、故人の思い出を掘り起こし、残された人を勇気づけ励ますなど多くの成果を収めてきている。また、それらを、我が国の伝統的製本技術である「四つ目綴じ本」のスタイルで仕上げることで、和綴じ本という温もりのある自分史のジャンルを開拓してきた。
地域リーダー部門
藤森 雅世
藤森氏はチーム関西立ち上げ時から参画。自分史活用マスターでもあり、地域の勉強会企画や運営を行っている。また、自分史フェスティバルの全体広報チームでも、持ち前のITリテラシーを活かし、各地のイベントの告知活動を行うなど、縁の下の力持ち的な作業を進んで買って出ている。自分史フェスティバル大阪初開催にあたり、爆発的なリーダーシップを発揮。初めての経験にも関わらず、見事に大規模イベントの開催に成功した。2017年大阪フェスティバル開催も全国に先駆けて理事会に提案、承認されている。認定講座の開催も積極的に行い、地域の仲間づくりや場づくりに、現在も奔走していている。
2016年度
運送部門
菖蒲 亨
菖蒲氏は運送、保管の立場から自分史の普及発展に貢献している。特に自分史フェスティバルのデリバリーにおいては、氏の貢献なくしてはイベントが成り立たないほどであることは周知するところ。また昨今は「あやめ自分史センター」を開設するなど、自分史の情報発信、交流拠点としても今後大きく期待がもてる。
家系図部門
塩崎 明子
塩崎氏は、シニア層から子供まで幅広い層に家系図を用いた家系図講座を実施し、自分史の楽しさを伝えてきた。また、地元信用金庫や市役所で介護予防自分史講座を開催するなど、「家系図」「介護予防」という側面からの自分史活用に多大な貢献をしてきた。
デジタル部門
柴田 和枝
柴田氏は、パソコン、iPad、スマートフォンをはじめとするICT機器を活用した自分史づくりにおいて先駆的役割を果たし、とくにiPad用「思い出キット」を用いた自分史セミナーで、年表、動画、画像を楽しみながら自分史をつくることに貢献した。また、写真をデジタルデータとして保管し活用する写真整理アドバイザーを養成するなど、暮らしに身近な写真整理という観点から自分史の普及に取り組み成果を収めている。
復興部門
武田 悦江
武田氏は、福島県在住の自分史活用アドバイザーとして、被災地の暮らし、震災の記憶の掘り起こしに東奔西走している。また、自分史セミナーや自分史教室の開催など、福島県に自分史文化が根づくための活動を積極的かつ粘り強く継続されてきた。また、これらの活動は、福島県の枠をも超えて、山形県や宮城県のアドバイザーとも連携を取り、東北地方全体に自分史が普及するための礎になるだろう。自分史の果たす役割に、地域と、人と、心の「復興」という大きな意義をもたらすものと考えられる
2015年度
終活・エンディングノート部門
尾上 正幸
尾上氏は、セミナー活動や著書において終活を広め、さらに終活における『自分史』の重要性と役割についても述べ、自分史活用の普及に貢献した。また独自の手法である「幸せキャリアグラフ」を使い、誰でも楽しみながら気軽に取り組める自分史年表作りを考えだした。