自分年表作成と写真整理①

一般社団法人自分史活用推進協議会理事 前田浩

~自分自身の在り方や社会課題の解決に、「自分年表作成と写真整理」を検証してみたい~
昨年、還暦を迎え、「自分は何を大切に」して、「何の為に生きているのか?」更には「自分とは何者なのか?」「何をこの人生で成し遂げたいと思うか?」「どんなゴールを目指すのか?」こんなことを考えてみたい。その為に少しだけ自分の人生を振り返ってみたいと思っている。
そして、振り返った記憶を記録して次世代に継承する事が出来たらいいなぁと思うが、何か簡単に出来ないのだろうか?

将来、自分も認知症を発症したり、病気や事故で記憶を記録したくても出来ない場面も想像出来る。勿論人間は必ずいつかは亡くなる。

又、自分も両親は他界しているが、生前に先祖の事などルーツや両親がどんな悩みがあり、それにどんな対応をしたのか?沢山聴きたかった。しかし今は、もう叶わない。だから「記憶の記録」は大切である。これは現代社会において正に多くの方が体験する社会課題だ。

違った言い方をすると、遺品整理で次の様な課題もある。思い出のものの処分、写真やビデオ、手紙、日記など、故人の思い出の品を処分するのは勇気がいる作業だが、全て取っておくのは難しいため、いつかは処分しなくてはならない。遺族が手を焼く一つです。だから自分で自分の人生を整理出来れば人に迷惑かけることは無いのだ。

しかし多くの人は、それは今ではない。今は今で忙しいし、やりたい事は多くて全ては叶わない。そんな現状で「記憶の記録」の優先順位はとても低い。

もう少しこの健康な状態は続くだろうし、続いて欲しい。でもやはり健康寿命は平均男性で72.68歳、女性で75.38歳であり、そしてこの年を越えても、自分は未だ大丈夫だと思っている。そのうち介護状態になる。

その時までに、「記憶を記録」する事が出来る人は0.1%もいないのが現状である。

この少数な方は、どんな方だろうか?やはりそこには理由がある。

人生の全記述もそうであるが、自分が関わった案件なので、限られたパターンかもしれないが、

例えば、子供から会社を継ぐのに創業当時の事を聴きたい。

又は、その逆で子供や孫に会社を継いで貰いたいが、それには自分がどんな覚悟でこの仕事をしてきたのか、伝えたい。更には病気で余命が限られていて自分の人生の足跡を遺したい。

更には、子供が居なかったり、居てもこの家は継がないので、自分達が亡くなれば家も処分され先祖代々のこの地区での事は誰も語れなくなってしまう。それではいけないので何かしらカタチにしておきたい。

こんな理由の無い多くの人が、「記憶を記憶する」には、どうしたらいいだろうか? その為に、自分一人で簡単に準備をはじめるには、自分年表作成と写真整理はどうだろうか?検証してみたいと思う。

還暦の祝いにプレゼントされた赤いTシャツ