過去は変えられる

こんにちは。自分史活用推進協議会理事の高橋誠です。

ビジネス書や自己啓発書を読んでいると、「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる」という内容がよく出てきます。だから、他人を変えようとしたり、過去をくよくよ悩んだりしても仕方ないので、まず自分が変わることで、未来を切り開くことが大切だということで、確かにその通りなんですが、私は、過去は変えられると思っています。正確に言うと、過去の事実は変えられなくても、その事実の解釈は変えられるということです。

例えば、私は中学受験で都心の私立と国立の2校を受けましたが、どちらも落ちて、結局近所の公立中学校に通いました。当時は受験に失敗したことで落ち込んでいましたが、結局遠くの学校に通う必要がなくなったことで、家の家計にも余裕ができ、当時住んでいた団地から、都心から多少離れた一軒家に引っ越すことができました。その後、公立の学校で、自分の人生に影響を与えるような友人とも出会いました。また、そこで挫折を経験したことで、多少謙虚さが身についたかもしれません(笑)。

このように、当時はマイナスだと思っていた経験も、後から振り返ってみると自分にとってプラスだったとわかることがあります。実際のところ、ほとんどの方は、このような経験をたくさんしてきているはずです。自分の人生を振り返ってみて、失敗や挫折、逆境だと思っていたことが、自分の人生にプラスだったということがわかると、リスクや失敗を過度に恐れる必要がないことがわかり、人生を前向きに生きていく姿勢が持てるようになります。

今まで自分の人生をあまり振り返ってみたことがないという方は、ぜひそういう観点で自分の人生の棚卸しをしてみてください。そのためのツールとして、自分史を活用することをおすすめします。