幸せの自分史づくり【自分史と図書館のいい関係】
「幸せの自分史づくり」でひとりでも多くの人を幸せにと、らしくラボを主宰する河野初江アドバイザーが、自分史の魅力と作る楽しさを紹介します。今回はその第10弾。
【自分史と図書館のいい関係】
自分史は家族で読むだけでいい、そう思っている人も多いようですが、後世貴重な資料になる可能性があります。できれば歴史的資料価値のある自分史を目指したいものです。
図書館には自分史に役立つどんな資料があるのだろう。そう思い立ち、いつもの身近な地元の図書館ではなく、横浜市の市立図書館全館をネットワークでつなぐ役割を担っている横浜市中央図書館(横浜市西区、京浜急行日ノ出町駅徒歩7分)に足を伸ばしました。
横浜市中央図書館は150万冊を収容する、全国有数の規模を持った大型図書館です。地下1階~5階の空間に、ゆったりとした書籍閲覧席、CD、ビデオなどの音楽資料を視聴できる音楽ブースや映像ブース、マイクロフィルムに収められた新聞や資料をマイクロリーダーで読むコーナー、レストランなどがあり、皆さんとてもくつろいだ様子で本や作品を手にしていました。フロアごとに何があるかわかりやすく表示されているので、迷うことなく目当てのコーナーに。
まずは自分史と関係が深そうな5階「人文科学部門」の歴史・伝記・地誌コーナーです。ここには歴史や伝記だけでなく家紋や氏性の専門書や事典も置かれています。家系図作りやご先祖のことを調べるために、たくさんの人が読んだのでしょう。しっかりと使い込まれた様子の書物が並んでいました。
郷土の歴史を知るには、3階「一般調査部門」の新聞・百科事典などがあるコーナー、「ヨコハマ資料部門」の地方行政資料・市内大学資料・市内企業資料コーナーが強い味方になってくれそうです。「ヨコハマ資料部門」には、横浜や神奈川県関係の資料・郷土史がそろっています。さらに、他の都道府県史・市町村史も読むことができます。私のふるさと岡山県の歴史も横浜で読むことができるとわかったのは収穫でした。
書物に目がいきがちですが、パンフレットや冊子もときに時代を語る大事な資料となるようです。歴史的資料価値のある自分史がどんどん生まれ、資料としての価値と評価も高まっていけば、やがては図書館に自分史コーナーが開設される時代が来るかもしれません。そして自分史フェスティバルのプログラムも貴重な資料としてファイルされ保存される、そんな時代がやってくるかもしれません。