葬儀に深まった家族史~写真の力~

医療系ライターで薬剤師でもある畑川郁江アドバイザーのブログ記事です。畑川アドバイザーはネット上で完結できるエンディングノート(生涯の鍵 La Clef d'une vie)の運営もしており、その中で特に医療の事前指示書の重要性を訴えています。

【葬儀に深まった家族史~写真の力~】

縁起でもない、と思われるかも知れませんが。

日頃の生活に追われていると、隣近所でもない限り、親族が一同に集まるのは冠婚葬祭や盆暮れ正月という方も多いのではないでしょうか。
葬儀の中では、親族がそれぞれの思いを語り集うという最後の故人のなす「お仕事」のように思えてならないのです。
そこに、「次世代に伝える」という仕組まれた営みのようにも思えるのです。

叔母の通夜に亡き母が残していった古いアルバムを持っていくことにしました。
夜を通して故人との最後の時を過ごす大切な時間。
故人の思い出を沢山語り、思い出を引き出しから出す。

アルバムを真ん中にして、沢山の世代の親族が一緒になって昔故人が過ごした当時にタイムワープしました。
そして、懐かしい写真はスキャンされ、集まった親族の手元にもデータとしてわたりました。

悲しみの処理。思い出とする作業。
20代の親戚に、そして、10代の娘にまでその写真が伝わり、悲しみの中に温かい時間が流れました。
素敵な時間をくださった亡き叔母の最後のお仕事に改めて「ありがとう」。

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