日常的にのぞむ自分史

一般社団法人自分史活用推進協議会理事 菖蒲 亨

前回私は、高校生時代に目標達成シートを書いた大谷翔平選手を取り上げ、過去をふりかえり未来の夢の達成に向けてPDCAを回していく、目標を達成するための自分史を習慣にしたいと書きました。ひとつは自分史とPDCAの掛け算。もうひとつは、自分史の極意は習慣化すること。

これらを一挙に成し遂げるのは、実は日記です。多年にわたる日記が、より明示的で、PDCAの推移がよくわかります。日々記録を記すことは、習慣化なくしてできませんし、習慣化されてこそ、しっかり意味のある記録となります。

ありそうでないのが6年日記や12年日記ですね。これは在学年数に親和性があるので、あっていいものと思います。3年日記でもよさそうな気がします。

それにしてもたかだか3年間の中学校や高校に学ぶ期間の中で、勉学や運動で結果を出す方々はほんとうにすばらしいなと思います。しっかり成長、進歩していく。私たちは働かなければ生きて行かれませんが、働き続けている、その期間を通じて、通り越して、ひとつの競技に打ち込み、結果を出される方々もすごいですね。日々たゆまぬ鍛錬と振り返り、新たな挑戦の継続なくして、それは達成されえないことでしょう。実際に日記帳につけるかどうかはともかく、振り返り、反省し、挑戦していく。それをくりかえし、つづけていく。その行動を習慣にしていく。重要なのは、行動を習慣にしていく機会に出会うこと。それは人なのか、場なのか。いずれにせよ、身につけるということでしょう。それを教えてくれる人、出会わせてくれる場。その出会いは必須です。

私のような年代になってからそのような出会いは難しいかもしれません。しかし、望みがまったくないわけではないはずです。
もうすぐ、私が10年日誌をつけはじめてまる1年になります。三日坊主とならず、よくつけられているものだと、わがことながら感心します。あなたもつけてみてはいかがでしょうか。
PDCAを回していく自分史。意を決してのぞんでいく自分史でなく、日々日常的にのぞむ自分史。その先にはなかなかイケてる自分がいるかもしれません。

10年日誌表紙