自分年表作成と写真整理④

一般社団法人自分史活用推進協議会理事 前田浩

~自分史年表が出来上がったら、次は写真整理を楽しみましょう~

自分史年表が出来上がったら、いよいよ写真整理ですね。先ず人生を振り返る為一つの目安として50枚選ぶとしましょう。例えば選択のガイドラインを挙げると以下の様になります。

お写真選択のガイドライン例

◆お誕生のころ(ご両親・ご家族と):    3枚程度
◆小学校、中学校、高校、大学生時代:    5枚程度
◆お仕事や趣味の会、自治会など:              5枚程度
◆ご結婚、新婚旅行など:                  4枚程度
◆お子様のお誕生、七五三など:           4枚程度
◆お仕事での成果や想いでなど:               5枚程度
◆ご趣味、ご旅行、ペットなど:       6枚程度
◆ご先祖様関係:                      4枚程度
◆ご家族・ご親族集合写真:      5枚程度

このガイドラインは見本であり、一つの目安です。人の一生は誰一人同じものは有りませんので、あなたなりに調整してください。

それぞれのお写真に、当時のエピソードやコメントを書き出してみてください。
いつ、どなたと一緒に(ご本人がどなたか)、何をなさっているお写真(記念撮影など)か、コメントしてみてください。
どういう子ども時代であった、父はしつけに厳しかった、というエピソードも貴重な情報となります。

わたしも写真整理を始めてみました。
例えばですが、父親が病床の写真は有りませんが、その1か月前成人式の写真はありました。写真タイトルは「妹の成人式」ですが、当時のわたしの大きなターニングポイントを振り返ってみました。苦難ではありましたが、自分がこの仕事をやる理由、原点がここにあるので遺して置きたいと思いました。

「妹の成人式」1986年(昭和61年)

妹の短大の卒業と僕の大学の卒業が重なり2人とも、社会に出る事を意識していました。社会人として何が出来るか?ワクワクしていました。勿論いろいろな楽しい人生のイベントも想像していました。この写真はそんなお正月の写真です。

ところが2月に突如父親が狭心症で倒れました。とても不安な気持ちでした。卒業旅行にイギリスに行く飛行機をキャンセルして家に帰ってきました。病床の父親を枕元で母親と話をしました。父親はわたしが中学3年の12月に独立して印刷業を営んでいましたが、自分が動けないので廃業してもいいと云いました。そして父はわたしに「自分の道を往きなさい」と言いました。母親は心配そうな顔つきで座っていて、僕が何を話すのか?待っています。今、思えば僕のターニングポイントだった。 僕は、「もし僕に出来るなら父親の代わりに家業を継ぎたい」と進言した。何の確証も無いが、何とか両親の力に成りたかった。それは大学卒業まで育てて頂いた両親に対する恩返しの気持ちでした。