自分年表作成と写真整理④-3

一般社団法人自分史活用推進協議会理事 前田浩

~自分史年表が出来上がったら、次は写真整理を楽しみましょう~。

前回コラムにも掲載しましたが、自分史年表が出来上がったら、いよいよ写真整理ですね。
先ず人生を振り返る為一つの目安として50枚選ぶとしましょう。例えば選択のガイドラインを挙げると以下の様になります。

写真選択のガイドライン

◆お誕生のころ(ご両親・ご家族と):3枚程度
◆小学校、中学校、高校、大学生時代: 5枚程度
◆お仕事や趣味の会、自治会など: 5枚程度
◆ご結婚、新婚旅行など: 4枚程度
◆お子様のお誕生、七五三など:4枚程度
◆お仕事での成果や想いでなど:5枚程度
◆ご趣味、ご旅行、ペットなど:6枚程度
◆ご先祖様関係: 4枚程度
◆ご家族・ご親族集合写真:5枚程度

このガイドラインは見本であり、一つの目安です。人の一生は誰一人同じものは有りませんので、あなたなりに調整してください。それぞれの写真に、当時のエピソードやコメントを書き出してみてください。

いつ、どなたと一緒に(ご本人がどなたか)、何をなさっているお写真(記念撮影など)か、コメントしてみてください。どういう子ども時代であった、父はしつけに厳しかった、というエピソードも貴重な情報となります。

例えば「自分とは何者か」振り返ってみませんか?
ただ時系列に経歴を羅列するだけでなく、
何故そうしたのか?どんなご縁だったのか?それからどんなふうにお付き合いをしたのか?どんな展開になって、誰を喜ばせたのか?
お世話になった方とのエピソードを遺しておきたい。
個人情報満載ですが、自分回帰を目的に最近の出来事の一枚の写真から回想してみます。

「お世話になった方の一周忌・偲ぶ会に参加した私たち兄妹」2024年(令和6年)11月17日

人生は一期一会です。
今でもこの方は私たちの心の中に生きています。
私は、現在浜松市で妹と一緒に自分史作成の仕事をしています。印刷製本の仕事はずっとやって来たが、原稿づくりは専門ではなかった。2011年商品開発した「自分史執筆キット」が賞を受賞したのを機会に、販路開拓の為にビックサイトの展示会に出展した。そこで何百人の方と名刺交換しました。その中のお1人がこのお方でした。

このお方は、松下幸之助氏にも直接取材されたこの道50年のプロフェッショナルでした。そしてこの時、この社会に自分史が必要であると説かれ、他のメンバーと一緒に自分史を普及させるために、一般社団法人自分史活用推進協議会の設立を目指しました。
その時、未だ僕は自分史の実績は無かったものの、このお方と一緒ならこの事業が上手くいくと確信しました。

それから私は、このお方と一緒に自分史づくりに励みました。この頃、新聞で弊社が賞を受賞したことや、製本の特許を取得したことなどが記事に成り、問い合わせが時々ありました。その内容を報告すると、先ず出版企画書を作成してくださいました。それを持ってお問い合わせ頂きましたお客様を訪問すると、その企画書に大変喜んで戴きすぐに自分史制作が決まりました。「取材にも行かせてもらうね」と取材もお手伝い頂き、仕事はとても順調でした。自分史のお客様の年代は70代80代が多いので、丁度このお方と同じ時代を生きていて共通の話題が多く話はとても盛り上がりました。1年ほどで出版記念パーティーを行うことができました。こんなにもお客様やそのお方の周りの方たちを幸せにする事ができる仕事があることがわかった私たち兄妹はこの仕事を皮切りに、自分史ビジネスに没頭しました。

それから自分史のガイドブックとして「失敗しない自分史づくり 98のコツ」をもうお一方と三人の共著で三省堂書店から出版したり、自分史フェスティバルを開催したり、20冊近くの自分史制作に携わって頂きました。

自分史関連でご相談すると頂く企画書は、素晴らしいものばかりでとても勉強になりました。一周忌の偲ぶ会で改めて、このお方から教えて頂いた自分史関連の事柄を、次の世代に伝えていくことが私たちの使命だと感じています。