自治体の生涯学習センターでの自分史講座
自分史活用アドバイザーの馬場敦です。
私は地元の町田で『町田シニアライフ研究会』という高齢期に関わる問題点を町田という地域に絞り、お話を伺ったり、そこで暮らす方々との交流をする団体の代表を務めています。
もともとは3年前に町田市が募集していた【市民企画講座】に応募するために結成した組織ですが、【市民企画講座】以降も地域交流イベントやセミナ、相談活動などは継続的に行って参りました。
その活動が認められたようで、今度は町田市からお声掛けを頂き、生涯学習センターでのイベントの企画運営を頼まれました。このイベントは『ことぶき大学』という60歳以上の市民を対象に、「楽しく学んで豊かに生きる」をモットーとして学習や交流を深める講座を実施しています。1966年に始まり、高齢社会を迎える今日、多様な学習要望に応えるために、制度や学習プログラムを変えながら現在に至っているという大変歴史のある講座です。
約半年前から企画作成や講師選定等を行い10月2日に開講を迎えました。
この講座は隔週2時間で全6回行われ約3か月間続きます。150名定員のところ毎回キャンセル待ちになるほどの人気講座で、今年も同じ状況となり、企画者としては多少ほっとしております。
今回私たちが考え提案したのは【賢く歳を重ね、一人ひとりが元気にいきいきと暮らすために】というテーマです。
高齢期は何をするにも不安なものが多く、さらに心配させるネタはいくらでもあります。
年金、健康、介護、一人暮らし…そんな個々の心配事を一つ一つ解決することはこの大学の役割ではないと割り切り、とにかくこの6回の講座を受けて頂くと元気に、前向きになるような内容にこだわりました。歳をとることを否定するアンチエイジングの考え方をここではせず、歳を重ねることの価値、歳を重ねたからこそ見えることなど生きていくことがワクワクするような講義をして頂ける講師を選定しました。
6回講座の大きなストーリとして下記を考えました。
第1回目の講座で高齢期(シニア)の【今】を正確に把握し
第2回目の講座で人生を振り返り自分らしさを見つけ元気の源を探る。
第3回目の講座で未来の希望や夢を持ち
第4回目、5回目の講座で生活している地域(町田)を見渡し家族や友人知人の大切さを感じ
第6回目の講座で明日からの具体的な一歩を踏み出す活力と喜びを感じてもらいます。
1回2回3回の流れを【現在】→【過去】→【未来】の順番にしたところが大きな拘りで、特に第2回目の本来積極的に行われない【過去】への振り返りの重要性を訴えたのがこの講座の大きな特徴です。
そんな想いもあり、先日10月9日に行われた第2回講座の講師として一般社団法人自分史活用推進協議会の象徴でもある前田代表理事にご登壇を頂きました。前田代表がなぜライフワークのように自分史に取り組み、自分史を書いた人たちがなぜ元気になって行くのか等、ご本人自身が今回のテーマ【賢く歳を重ねている】からこそ伝わるメッセージが100名を超えるご来場者に届いた講座となりました。