「郡山市100人カイギ」に登壇し、自分史活動の原点について話しました。

自分史活用アドバイザー 武田悦江

地域にいる身近な人同志のゆるい繋がりを作るコミュニティ
100人カイギ」に登壇し、自分史についてお話しました。
100人カイギとは、地域で働く100人の話を起点に、人との繋がりを生むことを目的としたプロジェクトです。その特徴は
1.肩書きや特性で繋がるのではなく「思い」で繋がること。
2.100人集まったら解散すること。
の2つ。全国で開催数述べ1,500回近く、述べ参加者数54,000名以上(2024年9月末時点)が参加しています。

「郡山市100人カイギ」は、郡山市が市政100周年を迎えるにあたり、今年の7月からスタート。先に登壇されたゲストから推薦されて、4回目のゲスト5名のうちの一人として登壇しました。一人10分の持ち時間で、まずお話ししたのは、生まれ育った埼玉県から、夫の転勤により福島県に移住した経緯。次に何も知らなかった福島県のことを好きになってきたエピソードを。子育て真っ只中に起きた東日本大震災と原発災害。その時感じたこと、行動したことを我が子や愛する家族に伝え残す必要を感じた時に出会ったのが「自分史」だったこと。一見難しそうに思われがちな自分史だけれど、工夫次第で、もっと面白くなるという事例も紹介しました。

自分史に取り組むきっかけが東日本大震災だったとしても、10年以上経つ今も取り組み続けているのはなぜか。そもそもなぜ私が自分史に惹かれているのか。改めて自分の過去を振り返ると、子どもの頃から伝記を読むのが好きだった自分。高校生の時には好んで女性史を読み、自分の将来像を思い描いたこと。社会人になってからは気になる人が現れると一緒に食事をして、その人のことをあれこれ聞いたこと。私は誰かの人生ストーリーを聞くのが好きなことに気付いた。それは今も変わっていないこと。自分史を広げたい私の原点は「誰かの人生に対する好奇心」だと発見したことをお話しました。

コラムをお読みになるみなさんは「自分史に興味がある」「自分史を書きたい」あるいは「誰かの自分史を形にしたい」と思っている方々だと思います。自分史を書きたいと思い、意気込んで書きだしたのになぜか先に進まない。日々の暮らしに追われているうちに、書くことが億劫になっていく。両親の、あるいは祖父母の歴史を聞き書きしたいと思いつつ、なにから聞きだしていいのかわからない。そんな方は「なぜ書きたいと思ったのか」「どうして聞き書きしたいと思ったのか」その原点を思い出してみるといいかもしれません。あらかじめ自分史に取り組む決意を書いてみる。それから書き出していく。意外にやられていない。忘れられがちな視点かもしれません。みなさんの自分史執筆のヒントになればという思いを込めて書きました。