書籍紹介:自分史の創造

世田谷区が開催した市民大学の講座「老後問題」の終了レポート。
受講者に自分史を書かせることで老後問題を見つめてみようという試みのようだ。
講師は宮坂広作さん。東大の先生らしい。

宮坂広作氏によると、自分史とは「主我が客我をどう見ているかという自己認識・自己理解が必然的に描き出されるもの」らしい。
何もそんな言葉づかいをしなくても、「客観的な事象を作者本人がどう見ているか、その評価が自分史には表れてくる」といえばいいものを、東大の先生となると難しい言葉を使わないと気が済まないのか、これが難しい言い回しであることにすら気付かないのか、いずれにしろ、そんなたいそうなという感じだ。

まあ、そんな冒頭の記事を読み終えると、あとはこのゼミを受講した方々の自分史がまとめられている。
この自分史は作者たちが生きていた時代の証言集のようで、とても興味深い。
主観も入っているが、その時代を生きていた人の主観なのだから、時代を見つめた証言・証拠に違いないのだ。

ぼくはこれまで時間軸にとらわれないほうが面白い自分史が書けると思っていたのだ。
しかし考えが変わった。時間軸にとらわれる必要はないが、時間軸を意識する必要はあるなと気付かされた。
とても価値ある本だ。

この本は世田谷区の中央図書館の保存庫にて所蔵されている。
世田谷区立図書館のどこからでも借り出せる。

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