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遺言書と自分史

遺言書と自分史

遺言書にも自分史を活用できる

前回は自分史が相続の際に何かと役立つことがあるという話をしました。相続と言えばセットで考えられるものとして『遺言書』があります。『遺言書』を遺すことで多くの相続問題は解決すると言われています。特に公証人が作成する公正証書遺言は本人の意思であることを公に証明した遺言書ですのでこの形式で遺すことを薦める専門家が多いかと思います。法的に利害関係者に対し何も言わせないという観点からはこの方法が正しいかとは思いますが、故人の本当の遺志や想いを正しく伝える理解させるという観点から考えると必ずしもこの方法が一番いいことだとは思えません。今回は遺言書にも自分史を活用してその有効性を更に高めるというお話をしたいと思います。

遺言書に書くこと

遺言書に書くべき事柄として、①相続に関すること②財産の処分に関すること③身分に関することの3つがあります。これを「遺言事項」と言います。言い方を変えるとこの部分のみに法的な効力があり、その他のことが遺言書に書いてあった場合、それを実現しなくても法的には全く問題はありません。そして『なぜ?』という理由に関してはたとえそれが財産のことであっても記載する必要がありません。

『なぜ』書いたのかが大事

ただ必要がなくても『なぜ?』という部分は誰でも知りたいことだと思いますし、そもそも『なぜ?』遺言書を書いたのかという目的は当然書いた方にはしっかりとあるはずです。書く必要が無くてもこの部分を明確に遺すことで遺言書がグッと信頼性の高いものになり、その人にしか遺すことの出来ない大切なメッセージとなります。つまり心を動かす遺言書になるのです。この話をする時に私は「北風と太陽」というイソップ童話をよく思い出します。法定な強制力は北風のようにいくら吹きつけても人間の心を吹き飛ばすように変えることは出来ません。かたや太陽のように人間が自ら行動に移せる方法もあるのです。遺言書においては上記の「遺言事項」にそえる「付言事項」というものがあり、この部分に太陽のような役割があると思っています。ここには何を書いても自由なのですが「なぜ?」ということについてやこれからの要望(自分が死んだあと)など記載されることが多いようです。

「付言事項」に自分史的な文言を取り入れる

この付言事項はその言葉通り『おまけ』のような扱いだったり、書いた時点の気持ちを書いた瞬間的なものだったりします。私は遺言書に関わる立場として「遺言事項」を誰に対しても納得させるためにはもう一工夫必要であると常々感じていました。また『おまけ』だけを添えた遺言書が自分の人生最期に遺すべきものだとしたら少し物足りなく、また寂しく感じないでしょうか?

私はこの「遺言事項」の根拠となりうるものとして、また自分が築いた財産を振り返りどのような形で遺すべきなのかを生前にしっかり確認するためにも「付言事項」に自分史的な文言を取り入れることをお勧めしています。記載の義務のない「付言事項」でなくても別に「遺言事項」の根拠としての自分史を作ることだって出来ます。

自分史は過去だけでなく未来も

自分史は過去のものだけではありません。自分に関する予想された未来も、希望も自分史と言えます。遺言書を記載するのは自分の未来の希望であり、遺言書そのものが自分史となります。自分の過去があっての未来への判断なのですから遺言書に自分史が取り込まれることは自然なことなのです。

遺言書が財産の受け手のトラブル防止のためだけの存在から遺言書を遺した本人が主役であることを明確にするのが自分史を活用した遺言書であり、最終的には太陽のように相続人の心を動かすものとなるのです。

馬場敦(一般社団法人自分史活用推進協議会理事)

お気軽にお問い合わせください。 TEL 080-2020-0142 担当:高橋(事務局)

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