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業務マニュアルや事業承継のための自分史活用

自分史にはプライベートのイメージが強く、仕事のことももちろん含まれますが、それが自分以外の誰かに活かされるなどと考える方は少ないかと思います。広義な意味では自分史に含まれ、自分の歴史において多くの時間や労力を割いたであろう仕事に特化して記録したものを「仕事史」と言います。自分のしてきたことを中心に書くということにおいてはどちらも「自分史」と言えますが、今回は自分史を一つの資料として業務マニュアル的な使い方と、事業承継の際の想いを伝えるツールとしての使い方についてお話しします。

組織の大小にかかわらず仕事が丸ごと一人の人に任されてしまい、その人にしかわからないという状態が多く存在すると思います。いわゆる「業務の属人化」と呼ばれるものです。それを防ぐために大きな規模の企業では人事異動などを繰り返し、仕事が特定の人につかないよう業務マニュアルなどを作っていくのですが、多くの中小企業や零細企業においてはそのような余裕もなく、弊害もわかっていながら何も対策を打たないことが現状だと思います。

そのような現実を受け止め、あえて時間をかけて業務を一つ一つ細分化するのではなく、担当者、職人、創業者が仕事を通じ自分の経験したことをその人ごと丸ごとすべてを記録することで、それをそのままその立場を引き継ぐ人にとってのマニュアルにしてしまうという方法があります。

このような使い方をされる自分史(仕事史)とは生きたマニュアルであると言えます。特に結果を出すことに必要性を迫られる仕事においては、創業者が大きな決断をした場面などの記載を参考にすることで、創業者の想いも込められた意思決定が可能になり、単なる個人の発想を超えた経営が継承されていきます。これは長い年月をかけて続いてきた企業だからこその財産であり、それを残す創業者も最後の仕事として充実感を大きく感じるとともに、それを引き継ぐ方々にとっても単なる業務の引継ぎ以上の価値を得ることで、対外的にもさらなる信頼感を獲得し、企業の成長を実感するときでもあります。

一般的ないわゆるマニュアルが定形的な一つ一つの事柄に対して対処方法もそれに対応するかたちで個別に記載されているのに対し、自分史(仕事史)では自分を中心とした主観的な考え方でのプロセスや失敗の原因など、専門書やインターネットのどこにも書いていない情報を得られます。

事業承継は企業が必ずいつかは迎えなければならないことで、一般的には「大変」「困難」「うまく行かないもの」なので「避けたい」や「先延ばし」になっているケースが非常に多いことも、中小零細企業の大きな問題かと思います。逆にいつかは必ず来るのだから、早めにいい形で取り組むといった選択も可能なわけです。そのような選択をする大きなモチベーションとなるのが創業者の想いを伝える自分史や創業史なのです。

また、受け手から見ると創業者の年齢や経験年数などは今の自分と比べる際のベンチマークとなり、創業者の偉大さを再確認したり、場合によっては「自分もなかなか頑張っている!」と言えるような場面も確認することができ、創業者の気持ちを理解することでこれからさらに次の世代へ何かを伝えていくための長期的視野も広がります。

冒頭に述べた「業務の属人化」は防げない問題であると割り切り、その延長上の最後の仕事として自分の残した記録をその時々の心境も交え残すことを会社の伝統としてみてはいかがでしょうか。

馬場敦(一般社団法人自分史活用推進協議会理事)

 

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