自分らしい「幸せの自分史づくり」をお手伝い!
自分史活用アドバイザーの河野初江です。

【エッセイ型の自分史を書く】

自分らしい自分史を作ろう、と横浜で「自分史サロン」を主宰しています。メンバーには、いろいろな方がいます。自分の原稿はそっちのけでメンバーの話をニコニコ聴いている人や、きちんと構成案を作ってから書き始めようとする人、その横でいきなり原稿を書く人や懐かしい情景を絵に描いて説明してくれる人もいます。

横で話を聴いているだけで楽しいと言っている方に、「そろそろ一つ原稿を書いてみましょう」と用紙を渡しました。すると、困ったような顔に。こどもの頃のことを書きたいのだが、何度も引っ越しをしたので、記憶がはっきりしないのだそうです。

そこで、『どこ行っきょん』(森村稔・著)という自分史を紹介しました。「どこ行っきょん」とは、森村さんが幼い日を過ごした阿波の徳島弁で、「おまえはどこへ行こうとしているのだ」という意味です。題名どおり、行きつ戻りつ、ときどき脱線しながら、自分の人生の一コマを書いています

その中に、眠れないままに小学校、中学校の頃の級友の名前を思い出そうと試みる「深夜の頭の旅」という一文があります。「あいつは何という名前だったか、そういえばこういう顔をしたあいつもいた。名前はなんと言ったっけ・・・と思い出そうとしているうちに寝入ってしまう」というものです。それを聞いた彼女、なあんだ、それでいいのなら・・・と、さっそく用紙に向かって書き始めました。

書き上がったのは、こどもの頃に飼っていた犬との思い出でした。犬が彼女を慕つて学校までついてくる様子が生き生きと描かれていて、そのとき彼女が何歳だったか、どこに住んでいたのかが分からなくても、しっかり「伝わる」ひとつの情景がありました。

いつ、どこでと、時間軸にそって書いていく時系列型の自分史もあれば、大切だと思う人やエピソードを取り出して書くエッセイ型の自分史もあります。エッセイ型の自分史では、最後にそれを補う自分史年表を入れると良いでしょう。そうすることでいっそう時間軸から解放され、安心して自分の人生の大事なエピソードを書くことができます。