「幸せの自分史づくり」でひとりでも多くの人を幸せに、と活動を続ける河野初江アドバイザーが、自分史のさまざまな魅力、書くことの楽しさを紹介します。今回はその第6弾。

【伝わる文章の書き方】

自分史の文章について相談を受ける機会が増えています。
「家族に読んで聞かせたのだがあまり楽しくなさそうだった」
「いつも論文を読み慣れているせいか自分史まで論文調になる」
「そもそも君の言っていることがわからないと夫に言われた」
……文章の悩みはつきません。

そこで、横浜の自分史塾では、自分史活用アドバイザーの赤羽博之さんを講師にお招きし、「伝わる文章の書き方」について学びました。

朝日カルチャーセンターで、「大人の文章レッスン」の講座講師をしている赤羽さん。私たちの疑問に答えて、大人の文章のポイントをこんなふうに話してくれました。

1) 伝わらないのはなぜ?
一日働いて疲れて帰ったお父さんに、いきなり今日あったご近所のことを話してもなかなか耳に入りませんよね。文章も同じ。読み手の知識や状況を考えて書くようにするといいですよ。相手が知らない専門用語をどんどん連ねて書いても、伝わらないのは当たり前ですね。

2) 「話す」と「書く」の違いは?
アタマの中にあることを言葉で伝えていくのですから、本質的には変わらないと思います。「書く」場合には、それ以前に「調べる・準備する」時間があるでしょう。そして書いたあとにも、自分の文章を客観的に見て「修正する」時間をつくれますね。それが「書く」ことのメリットのひとつ。書く前と後にたっぷり時間をとりましょう。

3) 自分の原稿を客観視する方法は?
第1に「音読」、第2に「プリントアウト」、第3に「時間をおいて読む」。あとで眺めてみると、ここは言い過ぎだな、これでは読み手が理解できないな、ずいぶん文字がぎっしりだな、などといったことが見えてきます。

4) 面白みのない文章になるのですが
大人はどうしても体面をとりつくろいます。それに対して、子どもの文章はのびやかですね。「恥」という概念がないからかもしれません。恥ずかしさを乗り越え、「自分をさらけ出す」ように書けば、大人の文章もまた生き生きとしてきます。

5) 自分史にとって、いい文章とは?
作家の井上ひさしさんが文章の書き方について、「あなたにしか書けないことを 誰が読んでも分かるように書く」との名言を残しています。自分史の文章が目指すべきはこれではないでしょうか。

このあと、赤羽さん特製の「書くのはカンタン!作戦シート」で、書くのはカンタン体験をしました。おかげでみんな「これから書ける」と自信まんまん、笑顔で講座を終わりました。

「あなたにしか書けないことを 誰が読んでも分かるように書く」……いい言葉ですね。我が身の行動をときどき振り返るように、私もまた自分の書いた文章も時間をおいて見直したり、いろいろな文章を読んで言葉の感性を磨いたりしていきたいと思います。